【要注意】獣医大学院卒が教える 手作りごはんで不足しがちな栄養素 5選

こんにちは。
北里大学大学院 獣医学系研究科で食の研究をし、犬の食生活アドバイザーとして情報発信をしている遠藤 南です。

手作りごはん、なんとなく毎日ローテーションしていろんな食材を与えれば栄養不足も問題ないと思っていませんか?

栄養不足を楽観的に考えるのはNG。
お肉だけを与えられていたビーグルが、栄養不足により「くる病」にかかり、死亡した事例も報告されています。

くる病とは

ビタミンDやリン・カルシウムの不足が原因で骨がうまく形成できず、骨が柔らかくなってしまう病気のことです。骨が成長する子犬期で発症しやすいです。
このビーグルの病理解剖の結果、背骨・肋骨などが大きく曲がり、足の関節がひどく腫れていたそうです。


良かれと思ってやった手作りごはんが、実は愛犬を傷つけていた・・・
そんなことにならないように、この記事を読んでチェックしてみてください。

手作りごはんで不足しがちな栄養素については、世界的にも研究されていて、以下の栄養素が要注意だと言われています。


手作りごはんで不足しがちな栄養素

カルシウム

一番不足しやすいのがカルシウム。
わんちゃんに適切な量は、リンとカルシウムの比率が1:1〜1:2と決められています。(AAFCOの基準)

カルシウムは、動物や魚の骨に豊富に含まれています。
一方リンは、お肉に含まれています。

そのため、骨とお肉をバランスよく与える必要があります。

でも、骨を与える際には、注意が必要です。
それは「生」の骨を与えなければいけないということ。

骨は加熱すると硬くなる性質があるので、わんちゃんに与える際は、比較的柔らかい生の骨を、バリバリとかんで食べてもらう必要があります。

ここで問題なのが2つ

①生肉食のハードル


生肉を食べ続けると、胃酸が強くなる(わんちゃんの元々持っている体質を取り戻せる)ので、食中毒菌を胃の中で殺菌できるようになるという研究結果があります。

(野生の肉食動物は胃酸が強いため、誰かが狩って余った死肉を食べても食中毒になりません)

実際に近年、わんちゃんの生肉食ブームが到来していますよね。
我が家で過ごすボーダーコリーのいとも、生肉食を実践していて、毛並みが驚くほど変わりました。

生肉食に興味のある方は、このブログで発信していくのでフォローしてお待ちください!
でも正直、生肉を与えるのは結構な勇気という方がほとんど。

②骨で歯が欠けるリスク


骨や角などの硬いものを与えると歯が欠けるって聞きますよね。
これ、信じていますか?

私はいくつか、手作り食を教えてくれるセミナーに通ったのですが、どこも生の骨をあげることを推奨していました。

・・・でも。いとにあげたら、なんと歯が欠けました。とっても大事な奥歯の肉を噛み切るための歯です。

治療費は50万円。もちろん全身麻酔必須。

だから私は、骨はあげないで!!!と声を大にして伝えたい。

じゃあ何をあげたらいいのかというと、卵の殻です。
卵の殻をボイルして加熱殺菌し、手で細かく崩してください。
卵は多孔質で表面積が大きいので、消化がしやすいのが特徴です。

250gのお肉に対して、約1.3gぐらい。(5kgのわんちゃんの1日分)
それぞれの体重別必要量は、今後発信していきます。

ビタミンD

特に子犬期では超重要な栄養素です。
不足すると「くる病」にかかるリスクが上がります。

ビタミンDが豊富に含まれているのは、以下の食材。
・卵
・魚
・干し椎茸

これらの食材のどれかは毎日あげるのが良さそうです。

ちなみに、私は子犬期の手作りごはんは推奨していません
手作りごはんは、飼い主さんが慣れるまで、多少なりとも栄養不足の期間が発生します。
この期間を子犬期という体の形成に重要な時期に充ててほしくないという思いからです。

基本的には、体が十分に育った1歳ごろからスタートするのが安心だと思います。

亜鉛

亜鉛は不足すると、脱毛や免疫力の低下が起こります。
お肉にも多少含まれていますが、それだけではわんちゃんの必要量は満たせません。

亜鉛が豊富に含まれているのは、以下の食材。
・牡蠣
・ムール貝
・レバー

ただし、レバーは毎日あげるとビタミンA過剰症になってしまいます。
レバーは手に入りやすい食材ですが、週に2回程度に収めましょう。

鉄・銅

微量ミネラルと呼ばれ、必要量は非常に少ないが、重要な役割をになっている栄養素です。

不足すると貧血になったり、成長不良が起こったりします。

鉄・銅が豊富に含まれているのは、以下の食材。
・レバー
・魚

手作りごはんの黄金レシピ

お肉 60%
日替わりタンパク(内臓類or卵or魚) 20%
野菜 10%
穀物 10%

実際に何をあげたらいいかは、追って発信していきます。